ペルソナマーケティングの限界

当社が作成するホームページは商業HP

つまり営利目的の広告媒体です。

HPを見てくれた人に対して、その後なんらかのアクションを起こしてもらうために色んな仕掛けをします。

ホームページはHPへ訪れてくれる人のために作成すれば必ず反応を得られます。

だからHPは訪問者の為のもの。

HP作成業者のものでもなければ、作成を依頼して下さったお客様の為のものでもない。

そんな風に思っていました。

最近まで…

今回は誤解を承知でぶっちゃけ話をします。

ペルソナマーケティングの弊害

HPへ訪れてお問い合わせや商品購入など、何らかのアクションを起こしてもらうために架空の人物=ペルソナを設定して制作メンバー全員が一致した意識でHPを作成しています。

デザインであったり、コピー文章であったり

架空の一人に満足してもらうために、意識がブレないよう、このような設定をします。

最近、本当にこれでいいのかな?と思う事があります。

昨今のマーケティングの主流はお客様に満足して頂く為のサービスを作りだすこと。

この考え方は間違いではないと思います。

ただ、訪問者に好かれる考え方だけを採用してしまうと、どのHPも似たりよったりになってしまうのではないかと。

それこそ比較段階に入った訪問者にとっては、どこも同じサービスなので価格比較になりがちです。

最近、私が良く思うのはマッサージや鍼灸院のHP

同じコンサルタントが入っているのか、他業者が真似をしているのか

どこも同じようなコンセプト、デザインテイストで面白味に欠けるなと感じます。

最近の私のお気に入り

最近、私はHP作成をご依頼いただいたお客様の自慢を率先してお聞きしています。

自慢できる事こそが、お客様の強みであり、キラリ☆と光るコンテンツになります。

一昔前のプロダクト思考的考えに近いですかね。

プロダクト思考は会社側のサービスを前面にアピールして欲しい人だけ買っていってねという手法です。

でも、これだけでは、やはりお客様に価値を感じて頂く事が難しいのでペルソナマーケティングも併せてHPを制作します。

例でいうと、腰痛に悩む45歳の会社員男性をペルソナにした整体院のHPを作るとします。

集客段階ではペルソナに好まれるような、

  • その日のうちに腰痛から解消されます
  • 仕事が終わってからご来院下さっても大丈夫です
  • 20年の実績がありますから安心です

このようなHPへ訪れてくれた訪問者に喜ばれる、共感してもらえる情報を掲載します。

ここまでは良くある整体院のHP情報ですね。

比較段階に入ったペルソナは、複数の整体院HPをチェックしてどこが良いかチェックしています。

そこへ

「その日に完治できなかった場合は次回料金を無料にします」

というオファーがあったらどうでしょう?

完治を望むペルソナにとっては非常にありがたいですね。

それでは、これはどうでしょう?

「整体が終わったら一緒に呑みに行きましょう」

極端すぎましたか(^^;
もしかすると全くペルソナは反応しないかもしれません。

でもペルソナが私だったら非常に興味深いオファーです(笑)

このように整体業界では非常識なことで、ペルソナもそんなオファーがあるとは思わないので検索しないでしょう。

ですから、別の需要でHPへ集客後に、訪問者が予想していない提案をするという流れが面白いなと感じます。

まとめ

このような強みの発掘、商材の発掘をするのに3C分析などのマーケティング手法を用いることがあります。

市場や競合と照らし合わせて自社の強みを考えるうえでは非常に有効的な手段です。

ただ、これらの分析では拾えない、需要としては現在、表立っていないけど集客してみると意外に反応がある

こういう事が新しいサービスを生みだし、競合と差別化するものかなと感じます。

大切なのは机上論ではなく、お客様と面と向かってヒアリングさせて頂くことですね。

HP作成をご依頼して下さったお客様の強みを発掘し、訪問者へ提案できる形に持っていく事が最近の私の楽しみです。